8部構成ガイド「GitLab Duo Agent Platformを始める:完全ガイド」のパート1へようこそ。開発ライフサイクル内でのAIエージェントとワークフローの構築・デプロイをマスターします。初めての対話から完全カスタマイズ可能な本番環境対応の自動化ワークフローまで、段階的なチュートリアルに従ってください。
GitLab Duo Agent Platformは、ソフトウェア開発ライフサイクル全体でデベロッパーがAIとやり取りする方法を根本的に変革します。コードだけでなくSDLC全体のコンテキストにまで範囲を広げ、複数の専門AIエージェントがチームと協働し、複雑なタスクを非同期で処理する一方で、デベロッパーはイノベーションと問題解決に集中できます。
GitLab Duo Agent Platformは、従来の直線的な開発ワークフローを、複数のエージェントが連携する動的なコラボレーションシステムへと変革します。
GitLab Duo Agent Platformとは
GitLab Duo Agent Platformは、次を実現するAIオーケストレーションレイヤーです:
- デベロッパーと専門AIエージェント間の非同期コラボレーション
- コード、イシュー、エピック、マージリクエスト、CI/CDパイプライン、Wiki、分析、セキュリティスキャンにわたるSDLC全体のコンテキスト
- 複数のエージェントが複雑なタスクで並行して協働するマルチエージェントフロー
- 組織の標準、プラクティス、コンプライアンス要件を理解するインテリジェントな自動化
要件の理解からマージリクエストの作成まで、ワークフロー全体を担当できるAIチームメンバーを追加するようなもので、完全な可視性とコントロールを維持できます。
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プラットフォームアーキテクチャ
GitLab Duo Agent Platformは、包括的なAIアシスタンスを提供するために連携する、複数の相互接続されたコンポーネントで構成されています。以下の図は、GitLab Duo Agent Platformとのユーザーインタラクション方法を示しています。 ユーザーがエージェントを操作する4つの方法を説明します。

チームがGitLab Duo Agent Platformとやり取りする方法
エージェントを使用する4つの方法
- GitLab Duo Agentic Chat — GitLab UIまたはIDEでチャットパネルを開き、基本エージェントやカスタムエージェントと対話的な会話を行います。利用可能なAIモデルから選択し、リアルタイムのサポートを受けます。
- カスタムフローのトリガー — イシューまたはマージリクエストのコメントでフローをメンション、またはレビュアーを割り当ててカスタムフローを自動的にトリガーします。これらはRunner実行を介して非同期で実行されます。
- 基本フローのトリガー — GitLabが構築・保守する、デベロッパーフロー、コードレビューフロー、CI/CDパイプラインのフローを修正、GitLab CI/CDフローに変換する、ソフトウェア開発フロー を含みます。
- 外部エージェントのトリガー — イシューまたはマージリクエストのコメントで外部AIエージェント(Claude CodeやOpenAI Codexなど)を割り当てまたはメンションして自動的にトリガーします。これらはRunner実行を介して非同期で実行されます。
表示場所と管理方法
- AIカタログ — 組織全体でエージェントとフローを閲覧、作成、共有します。GitLabやチームが作成したエージェントとフローを検出し、プロジェクトに追加します。独自のカスタムエージェントとフローを作成して他のユーザーが使用できるように公開することもできます。
- 自動化機能 — すべてを管理する中央ハブです。プロジェクト内のエージェントを表示・管理し、フローを設定・監視し、セッションですべてのアクティビティ(パイプラインステータスを含む)を確認し、イベントベースの自動化のトリガーを設定します。
各コンポーネントを簡単に見ていきましょう(後続の投稿で詳しく説明します)。
GitLab Duo Agentic Chat
エージェントとやり取りするための主要なインターフェースです。GitLab UIとIDEで永続的なパネルとして利用できます。詳細はパート2:GitLab Duo Agentic Chatを始めるをご覧ください。


エージェント
エージェントは、開発ワークフロー全体で特定のタスクを処理するために設計された専門のAI駆動アシスタントです。独自の専門知識と能力を持つチームメンバーとして考えてください。
| タイプ | 説明 | 使用場所 | セットアップの必要性 |
|---|---|---|---|
| 基本エージェント | 一般的な開発ワークフロー用にGitLabが保守(セキュリティ分析、プランナー、GitLab Duo)、任意のプロジェクトのチャットでデフォルトで利用可能 | GitLab Duo Chat | 不要 |
| カスタムエージェント | チーム固有のニーズに合わせてカスタムプロンプトとツールで作成 | GitLab Duo Chat | 必要 |
| 外部エージェント | メンションまたは割り当てによってトリガーされる外部AIプロバイダー(Claude、OpenAI) | @メンション、割り当て | オプション |
外部エージェントについて
外部エージェントは、イシューやマージリクエストでのメンション(例:@ai-codex)または割り当てによってトリガーされると、GitLabプラットフォームコンピュート上のバックグラウンドで実行されます。同期フィードバックループを使用す基本エージェントやカスタムエージェントとは異なり、外部エージェントは非同期で実行され、専門のAIプロバイダーで強力な自動化を実現します。
エージェントを強力にする要素
- 専門プロンプト:各エージェントには、その専門知識、動作、コミュニケーションスタイルを定義する独自のシステムプロンプトがあります。
- ツールへのアクセス:エージェントは、設定に基づいてファイルの読み取り、イシューやMR、エピックへのアクセス、コードの検索、CI/CDジョブログと脆弱性レポートの分析などを実行できます。
- プロジェクトコンテキスト:イシュー、マージリクエスト、コード、CI/CDパイプライン、セキュリティ脆弱性へのアクセス。
詳細はパート3:エージェントを理解するをご覧ください。カスタムエージェントの作成、外部AIプロバイダーの統合、チームの特定のニーズに合わせたエージェントプロンプトとツールの設定方法を学びます。
フロー
フローは、複雑な問題を解決するために複数のアクションを組み合わせた複数ステップのワークフローです。質問に応答するエージェントとは異なり、フローはRunner実行を介して完全なワークフローを自律的に実行します。
| タイプ | 説明 | トリガー場所 | セットアップの必要性 |
|---|---|---|---|
| 基本 | 一般的な開発ワークフロー用にGitLabが保守(デベロッパー、パイプラインの修正、JenkinsをGitLab CI/CDに変換、ソフトウェア開発) | 専用のUIアクションボタンを使用するか、IDE拡張機能のフロータブを使用して呼び出します | 不要 |
| カスタム | ニーズに合わせて作成するユーザー定義ワークフロー | イシュー/MRでのメンション、割り当て | 必要 |
フローを強力にする要素
- 複数ステップの実行:複数の操作を単一のワークフローに統合
- 非同期処理:作業を続けながらバックグラウンドで実行
- 完全なパイプラインアクセス:完全なプロジェクトコンテキストでRunner実行を介して実行
- イベント駆動:GitLabイベントによって自動的にトリガー
詳細はパート4:フローを理解するをご覧ください。マルチエージェントワークフローも含まれます。
エージェント vs. フロー:違いは何か
GitLab Duo Agent Platformで効果的に作業するには、エージェントとフローのどちらを使用するかを理解することが重要です。
| タイプ | エージェント(チャットでの対話) | フロー(プラットフォーム上の自動化) |
|---|---|---|
| 目的 | 対話的な作業、迅速な反復、会話形式のガイダンス | 複雑な複数ステップのタスク、バックグラウンド自動化、イベント駆動ワークフロー |
| 場所 | GitLab Duo Chat(Web UI、IDE) | イシュー、マージリクエスト、UIアクションボタン |
| 方法 | アクションを実行できるリアルタイムの会話 | イベントまたはボタンクリックによってトリガー |
| 実行 | 対話的、チャットコンテキストで即座に実行 | Runner実行による非同期 |
| 例 | 「この関数をリファクタリング」(エージェントがコードを修正)、「テストを作成」(エージェントがテストファイルを生成) | 「イシュー#123のMRを生成」(フローがブランチを作成、コミット、MRをオープン) |
簡単な判断ガイド
- 対話的に作業するか、即座のフィードバックが必要な場合 → チャットを使用
- バックグラウンド自動化、MRレビュー、または複雑な複数ファイルタスクが必要な場合 → フローを使用
重要な洞察
エージェントとフローの両方がアクションを実行し、コードを作成できます。主な違いは、やり取りと実行の方法です。エージェントはチャットインターフェースで対話的にコミュニケーションしますが、フローはプラットフォームコンピュート上でバックグラウンドで非同期に実行されます。
AIカタログ
組織全体でエージェントとフローを閲覧、発見、作成、共有できる中央ライブラリです。詳細はパート5:AIカタログをご覧ください。

自動化機能
エージェントとフローのワークフローを管理するハブです。
- エージェント:プロジェクト内のエージェントを表示・管理します。詳細はパート3をご覧ください。
- フロー:プロジェクト内のフローを表示、作成、管理します。詳細はパート4をご覧ください。
- セッション:エージェントのアクティビティログ
- トリガー:プロジェクト内のフロー用のイベントベース自動化管理
セッションを理解する
すべてのエージェントとフローの実行により、エージェントアクティビティを記録するセッションが作成されます。セッションは、エージェントの推論、実行の詳細、ツール呼び出し、出力、完全な意思決定の経路を含む、何が起こったかについての完全な透明性を提供します。

セッションを表示するには:プロジェクト > 自動化 > セッションに移動します。そこから、パイプラインコンソールにアクセスして詳細な実行ログを確認できます。
モデル選択
GitLab Duo Agent Platformの強力な機能の1つは、会話を駆動するAIモデルを選択できることです。
利用可能:GitLab 18.4以降
選択方法:
- GitLab Duo Agentic Chatを開きます。
- モデルドロップダウンを探します。
- クリックして利用可能なモデルを確認します。
- タスクに最適なモデルを選択します。
注:モデル選択は現在Web UIでのみ利用可能です。IDE統合では、グループに選択されたデフォルトモデルを使用します。
初めてのエージェント対話
GitLab Duo Agentic Chatでの簡単な初めての対話機能を見ていきましょう。
例1:プロジェクトを理解する(エージェント)
シナリオ:プロジェクトに参加したばかりで、その構造とアーキテクチャを理解する必要がある場合。
手順:
- GitLab Duo Chatパネルを開きます(右上のDuoアイコンをクリック)。
- エージェント型モード(ベータ版)がオンになっていることを確認します。
- Duo Agent(デフォルト)を選択します。
- 次のように入力します:「このプロジェクトのアーキテクチャの概要を教えてください。」
- Enterを押します。
何が起こるか:
エージェントは次を実行します:
- リポジトリ構造を分析
- README、コード構成、ドキュメントを確認
- 主要なコンポーネントを含む包括的な概要を提供
明確化するためにフォローアップの質問ができます。

例2:マージリクエストを生成する(フロー)
シナリオ:コード変更で解決する必要があるイシューがある場合。
手順:
- GitLabでイシューを開きます。
- Duoでマージリクエストを生成ボタンをクリックします。
- エージェントセッションが開始されます。
- 数分以内に、次を含むMRが作成されます。
- 複数のファイルにわたるコード変更
- 説明的なコミットメッセージ
- MR説明での変更の説明
何が起こるか:
デベロッパーフローは次を実行します:
- イシューを分析
- リポジトリ構造、設計パターン、SDLCコンテキストを理解
- 適切なコード変更を実施
- レビュー準備完了のMRをオープン

よくある質問
Q:エージェントとの会話はプライベートですか?
A:はい。会話はGitLabの標準プライバシーおよびセキュリティモデルに従います。詳細はこちらをご覧ください。
Q:セルフホストモデルでGitLab Duo Agent Platformを使用できますか?
A:はい、GitLab 18.8以降では追加のセットアップが必要です。GitLabドキュメントをご覧ください。
次のステップ
GitLab Duo Agent Platformの基本を理解したので、各コンポーネントについてさらに深く掘り下げる準備ができました。
- パート2:GitLab Duo Agentic Chatを始める — 永続的なチャットパネルをマスターし、モデル選択戦略を学び、エージェントの切り替えを理解し、Web UIとすべてのサポートされているIDEでチャットを効果的に使用します。
- パート3:エージェントを理解する — GitLabが構築した基本エージェントを探索し、チームのワークフロー用に専門プロンプトでカスタムエージェントを作成し、Claude CodeやOpenAI CodexなどのプロバイダーからのCLI外部エージェントを統合します。
- パート4:フローを理解する — フローが複数のエージェントを調整して複雑な問題を解決する方法を発見し、カスタムYAML定義ワークフローを作成し、自動化されたパイプライン実行のために外部AIプロバイダーを活用します。
- パート5:AIカタログ — 中央リポジトリを閲覧してGitLabとコミュニティが作成したエージェントとフローを発見し、プロジェクトに追加し、他のユーザーが使用できるように独自のソリューションを公開します。
- パート6:AIワークフローの監視、管理、自動化 — セッションを通じてすべてのエージェントとフローのアクティビティを監視し、イベント駆動トリガーを設定してワークフローを自動化し、1つの中央拠点からGitLab Duo Agent Platformエコシステム全体を管理します。
- パート7:Model Context Protocol統合 — オープンMCP標準を通じてJira、Slack、AWSなどの外部ツールに接続してGitLab Duoの機能を拡張し、外部AIツールがGitLabデータにアクセスできるようにします。
- パート8:GitLab Duo Agent Platformのカスタマイズ - カスタムチャットルールの設定、エージェント用のシステムプロンプトの作成、エージェントツールのセットアップ、MCPによる外部システムの統合、チームの特定のニーズに合わせたフローのカスタマイズを行います。

